「自社開発」って書いてあったのに、入社したら客先常駐だった――なんてことにならないか
求人票に「自社開発」「自社サービス開発」と書いてあったから応募したのに、面接で契約形態を聞いたら歯切れが悪い。内定後によく読むと「一部案件では常駐の可能性あり」と小さく書いてある。SESから自社開発への転職活動をしていると、こういうヒヤッとする場面に何度か出くわします。この記事では、現役のバックエンドエンジニアとして中途採用の面接官もやってきた経験から、求人票と面接だけで「本当の自社開発」を見分ける具体的なチェックポイントを本音でまとめます。
結論:この見分け方は「SESから抜け出したい人」ほど必要
結論から言うと、求人票の「自社開発」という一言を鵜呑みにしていいのは、すでに知名度のある自社サービス企業だけです。それ以外の中小・スタートアップ求人では、求人票の文言だけで判断せず、後述するチェックリストを最低3つは確認してから応募先を絞り込むべきです。逆に、契約形態にこだわりがなく「常駐でも技術力が伸びればいい」という人は、この記事のチェックは軽く読み流す程度で構いません。
「自社開発と書いてあるSES求人」をエンジニア目線で正直に評価する
採用サイトのきれいな言葉ではなく、求人票の構造と面接での反応で見抜くのが一番確実です。以下、実際に効果があったポイントを挙げます。
良い点:求人票の「文言の具体性」で7割は判別できる
自社開発企業の求人票は「〇〇というSaaSのバックエンド開発」のようにプロダクト名や機能が具体的に書かれています。逆にSES色が強い求人は「Web系・業務系システムの開発」「金融・流通・通信など幅広い案件」のように業界や案件を羅列する書き方になりがちです。取引先一覧に大手SIerの名前がずらりと並んでいる場合も、常駐前提の可能性が高いサインです。ここまでは求人票を読むだけで判別できるので、応募前のスクリーニングとして十分機能します。
正直微妙な点:求人票だけでは「入社後のリアル」までは分からない
一方で、求人票が完璧でも実際の開発体制がブラックボックスなケースは普通にあります。「Git/GitHubでのバージョン管理必須」と書いてあっても、実際はPull Requestが形骸化していてレビューらしいレビューがない会社も存在します。ここは正直に言うと、外形的な情報だけでは限界があり、面接での逆質問と、可能ならカジュアル面談での現場エンジニアへのヒアリングが必須になります。求人票だけで安心して応募先を決めるのは危険です。
判別方法を3つの手段で比較する
| 方法 | 分かること | 限界 |
|---|---|---|
| 求人票を自分で読む | プロダクト名・取引先一覧・契約形態の記載有無 | 開発文化やレビュー体制までは分からない |
| 転職エージェント経由 | 非公開の内部事情、離職率、実際の常駐比率 | エージェントの情報量に大きく依存する |
| カジュアル面談・逆質問 | 現場のリアルな技術スタックとチーム文化 | 聞き方次第で得られる情報の質が変わる |
一番効率がいいのは、求人票の一次スクリーニングを自分で行い、通過した企業の内部事情をエージェントに聞き、最終的に面接・カジュアル面談の逆質問で裏取りする、という3段階の組み合わせです。
登録前に知っておくべきこと・使い方のコツ
エージェントとの面談では、遠慮せず「この求人は実際に何%くらいが客先常駐案件ですか」「直近1年での退職者の主な転職理由は何ですか」と具体的な数字を聞くのがコツです。ここで「案件によります」とぼかす担当者しかいないエージェントは、そもそも企業の内部情報を持っていない可能性が高いので、他のエージェントも並行して使うことをおすすめします。面接本番では「メインの技術スタックと今後の選定方針」「CI/CDの導入状況」「Pull Requestのレビューにかかる平均日数」を聞くと、開発文化の実態が一気に見えてきます。
実際に筆者の知人(バックエンドエンジニア歴3年、SES企業所属)は、求人票の「自社開発」表記を鵜呑みにせず、エージェント経由で常駐比率を確認した上で3社に絞って応募し、最終的に年収350万円から500万円の自社開発企業への転職に成功しました。決め手になったのは、カジュアル面談で「Pull Requestのレビューは平均何日で返ってくるか」を聞いたところ即答できた点だったそうです。曖昧な返答しかできない企業は、それだけで候補から外したと話していました。
まとめ
「自社開発」という言葉は、求人票の中は、実はかなり曖昧に使われています。プロダクト名の具体性や取引先一覧など、求人票だけで分かることはしっかり見た上で、エージェントへのヒアリングと面接での逆質問まで含めた3段階のチェックを行うことで、入社後のミスマッチはかなり防げます。SESから抜け出したい人ほど、この見分け方を転職活動の最初のステップとして身につけておくことをおすすめします。

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